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再根管治療の成功率が下がる理由

コラム

2020/03/14

再根管治療の成功率が下がる理由

根管治療とは、歯の根の中の神経や、感染原因を可及的に除去し、歯の根の中を無菌的に仕上げ最終的な薬を緊密に詰めるという非常にシンプルな治療です。しかし、実際の治療は非常に繊細で難しいケースが多いのです。
当院では、根管治療を希望される患者様が多くいらっしゃいます。その中でも以前に何度も根管治療された歯がいまだに痛む、症状が取れないという歯の治療が一番難しいケースです。
歯科治療は歯科医師が、患者様の歯に人が手を加えて成立する治療です。その中でも根管治療は、複雑な歯の根の中に針状の器具を入れて治療します。患者様の元々の天然の歯の根の中の形が使う器具によって形づけられてしまうのです。
なので、根管治療は出来るだけ一番最初の神経を取る際の治療で成功するのがベストです。
根管治療は、根管内を触れば触るほど根の中の形が使用器具によって変化していくので治療が難しくなります。
使用器具によって形が変わってしまった又は、使用器具によって破壊されてしまった根管内に細菌の感染が起こると、再治療時に根管内を無菌的にする処置が非常に難しくなります。
再根管治療の成功率が下がるのは上記の理由です。
難治性の病変は、何度も何度も根管治療をされた歯に多く見られます。
しかし、難治性の病変でも、再度根管治療しなければその歯の症状は改善しないので、成功率が下がってもまず根管治療を行い、それでも駄目なら外科的に歯の根を切る手術(歯根端切除術)を考え、それでも駄目なら抜歯となります。
再根管治療をせずにいきなり歯根を切る手術をするという方法もありますが、手術が成功しても長い目でみると不安が残ります。
なぜなら、歯根を切る手術は、根の先の病変部と歯の根の先端の一部を取ってしまうのですが、保存した上部の歯根に細菌感染源が残っていると再び病変が再発する可能性があります。上部の残した歯根が以前の根管治療で顕微鏡(マイクロスコープ)で確実に細菌感染源が取り切れているという確証があるれば、いきなり歯根端切除術を受けても長期的な予後はいいでではないかと思います。
どちらにしてもまずはしっかりとした根管治療を受けることが前提となります。



①未処置の根管内の状態 ②治療器具を挿入した根管内の状態

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