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根管治療失敗の原因は何か?

症状の紹介

2020/03/08

根管治療の失敗の原因とは?


当院はセカンドオピニオンや他院からの転院希望の患者様の口腔内を拝見させて頂く機会が多く、その中で私が気づいたことを書こうと思います。

患者様の主訴である再根管治療希望の歯でよくあるケースは、患歯に歯の壁がないことが多いのです。
どういうことかと言うと歯には、噛み合わせ部分を除くと側面が4つの壁で出来ています。
この4つの壁があることにより根管治療途中の仮蓋(仮詰めセメント)が外れることを防いでくれます。
もし仮蓋が外れたり、歯と仮蓋に隙間が出来たりすると口腔内の細菌が根管の中に入り汚染されてしまう可能性があります。
それを防ぐためには、歯の側面の壁で仮蓋を支えてあげることが必要なのです。
また、側面の壁には高さも必要で、仮蓋の厚みが3~4㎜以上となるように壁の高さも調整しなければなりません。
仮蓋は、次回治療の時までに細菌が入ってこないように外れず、十分な厚みを確保しなければならないのです。
長い期間根管治療を受けられており症状が全く改善しないと訴えておられる患者様は、仮蓋からの感染も疑わなければいけません。



また、歯の周囲に4つの壁がないとラバーダム防湿でに必要な金具(クランプ)を歯の側面に密着させることが出来ず、ラバーダム防湿ができません。
その他にも壁があることにより根管内で使う消毒液の漏洩も防止してくれるので、患者様への安全確保にも貢献します。
われわれ術者にとってもストレスなく根管治療を行うことができるのです。
壊れた歯側面の壁(隔壁)を作るという処置は、根管治療をする前段において必要不可欠なベーシックな処置です。
マイクロスコープを使った根管治療やラバーダム防湿を語る前にもっともベーシックな処置をしっかり地道にしておかないと意味がないのです。












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