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自由診療(自費治療)の価格は、なぜ歯科医院によってバラバラなのか?という疑問

コラム

2020/09/20

自由診療(自費治療)の価格は、どうして歯科医院によってそれぞれ違うのですか?
患者様から、質問を受けることが時々あります。
セラミックの被せ物やインプラント治療でも、A医院とB医院とでは費用が約2~3倍くらい差があることもあります。
もちろん患者様からすれば、同じ自費治療や被せ物なら、費用が安い方がよいに決まっています。
しかし、A医院とB医院が行う自費治療、被せ物は、同じという保証は全くありません。
私が考える自由診療の価格は、下記の式になります。

自由診療(自費治療)価格 = 材料費+歯科技工士に払う技工料や患者様の歯の色を確認しに医院に来てもらう出張料+歯科医師の技術料

この中で、「歯科技工士に払う技工料」とありますが、歯科医院それぞれで契約している歯科技工士が違うので、技工料金にも差がでます。
上手な技工士さんに仕事をお願いすると、その技術料は高価ですが、クオリティは非常にいい物を提供してくれます。
また、患者様の歯の色や形を確認しに来たり、被せ物を仮装着する場合も被せ物の適合に狂いが生じていないか、形や色が実際の患者様の口腔内で審美的にバランスを取れているかどうかを確認しにきてもらいます。その場合に出張料金が掛かる場合もあります。

また、歯科医師の技術料でも大きな差が生まれます。丁寧な治療を行えばそれだけ治療時間や日数も掛かります。それだけ1人の患者様に歯科医師の技術を注ぎ込むことになります。技術に手を抜くと必ず長期的視点からも問題が生じます。なぜなら、人の口腔内という過酷な環境に耐えることできる被せ物や治療を提供するためには、顎関節や噛み合わせなどのマクロの視点と1本の歯でもさらに範囲の狭いミクロな視点まで考えて治療することがもっとも重要だからです。
審美的、機能的にも満足でき長期的にわたり持ちこたえられる被せ物やインプラントを提供するには、歯科医師の高い技術力が必要です。

また、材料費も消費税の値上げや、金属の価格高騰なで年々、上がり続けています。

費用を下げるための一つの例として最近は、オールセラミックも価格を抑えるために、技工士が手間暇かけて作るのではなく、コンピューター搭載の器械で製作する方法もあります。

前回のブログでも書きましたが、CAD/CAMシステムと呼ばれるコンピューター上で設計、製作する被せ物です。被せ物をコンピューター搭載の器械が削り出して製作してくれます。
オールセラミックなどは、技工士の手を借りずにこの器械で簡単に作ることは可能です。
なのでこのシステムで製作すると歯科技工料金を抑えることができるのです。(通常の技工士が作るオールセラミックより価格は安い)
しかし、器械が削り出して製作するだけあって技工士が手間暇かけて作ったオールセラミックと比べると、歯との適合精度や細部の作りもまだまだです。
精密な適合精度に仕上げるには、結局、技工士に調整を依頼する必要があります。
その適合精度の微調整を技工士に依頼するかしないによっても、CAD/CAM冠オールセラミックの費用にも差が出てくるのです。

結局は、費用の価格の安い自由診療を選ぶか費用は掛かるがしっかりとした長期を見据えた自由診療(自費治療)を選ぶかは患者様が何を第一に考えるかで選ぶ基準はかわってくると思います。
多くの歯科患者様にいい自由診療(自費治療)を選んで頂く一つの目安になればと思っております。




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