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保険治療で前歯のCAD/CAM冠が使えるようになったが、実際はどうなのか?

コラム

2020/09/06

歯の被せ物は、歯科技工士が手作業で手間暇掛けて作り上げるのが主流でしたが、最近ではその作業をコンピュータで設計、製作してしまうのが、CAD/CAM冠と呼ばれる被せ物です。
実際には、白い直方体のブロックをバーで削り出して歯の形の被せ物を作るのです。

CAD/CAM冠の保険治療では、上下小臼歯が2014年4月に、下顎第一大臼歯が2017年12月、上顎第一大臼歯が2020年4月にCAD/CAM冠が使用可能になっています。
(だだし、上下大臼歯に関して使用条件あり)

この度2020年9月1日から上下前歯もCAD/CAM冠の使用が可能になりました。
保険治療では、今まで前歯の被せ物は硬質レジン前装冠と呼ばれる、表面が白い樹脂、裏面が金属の被せ物が主流でした。
しかし、これからは、この硬質レジン前装冠か前歯CAD/CAM冠のどちらかを選ぶことになります。

両者の違いは被せ物の裏側に金属が使われいるかいないかの違いです。
要は、CAD/CAM冠には金属が使われていないのです。(単に硬い樹脂のブロックから前歯の形に削り出したもの)

しかし、患者様それぞれで噛み合わせや口腔内の状態は、全く違うので、全てのケースで金属なしのCAD/CAM冠を使える訳ではありません。
従来の、硬質レジン前装冠は、裏面に金属の補強(支え)があるので、噛み合わせにある程度耐えることができますが、CAD/CAM冠は裏面に金属の支えがないので、噛み合わせがきつい患者様には、当然CAD/CAM冠が割れてしまう危険が高くなります。
金属の補強がない分、審美的には、綺麗かもしれませんが、強度が落ちるのです。

また、前歯の神経をとって被せ物をする場合に金属の土台(メタルコア)を入れた場合に、従来の硬質レジン前装冠では、審美的にはあまり問題は起きないですが、
CAD/CAM冠を金属の土台の上に被せてしまうと、金属色のグレーがCAD/CAM冠の表面に透けやすく、なんとなくグレー色ぽい、色の暗い前歯になってしまいます。
なので、審美的にも金属の土台でなくファイバーポストコアと呼ばれる樹脂の土台を使わないとCAD/CAM冠を入れる意味がなくなってしまいます。

ここ数十年前から、メタルフリーと呼ばれる金属を使用しない歯科治療という流れが、保険治療にも反映されているので、金属を使わないCAD/CAM冠の使用範囲が拡大されたのだと思いますが、保険治療でのCAD/CAM冠自体の物性がまだまだ強度不足のため、適用できる患者様は限られます。
また、審美性という面でもセラミックにはまったく及びません。

結局は、歯科医師の判断で、前歯のCAD/CAM冠を使用するかしないになると思います。もし、前歯CAD/CAM冠を希望される患者様がおれれましたら、その患者様の口腔内で問題なく適用できるのかどうかをよく相談されるべきではないかと思います。












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