最近、日頃から歯をくいしばる患者様が増えています。
「顎の関節(顎関節)や顎周辺のだるさ、歯がジ—ンと浮いたような感じが続く」このような症状の方が多いのです。
このように日頃からくいしばる(歯と歯を咬みあわせる)癖をお持ちの方が多くいらっしゃいます。
通常、人は上下の歯と歯を接触させていません。
歯と歯が接触する時は、食事時の咀嚼や飲み込み(嚥下)、会話などの決まった動作の中で瞬間的に歯と歯を接触させるだけなのです。
なので1日の上下の歯の接触時間は20分以下です。
ストレス社会が原因の一端でもありますが、デスクワークをしたりパソコンをしたり、テレビを見たり、考え事をしたりするときに上下の歯を接触させている方がいらっしゃいます。
強くくいしばっていなくても弱い力で長時間歯と歯を接触させると咬む筋肉が疲労し、歯に負担が掛かり痛みや違和感を感じます。
この癖をTCH (Tooth Contacting Habit) と言います。
この癖は治さなければ症状は改善されません。
「歯を離す」と書かれた付箋や張り紙などを、身の回り(例えばPCで仕事している時はPCに)に張り付けて付箋を見たら
脱力して歯を離す。 これを繰り返すと徐々に体が勝手に覚えて付箋を見なくても、すぐに歯を離すことができる。
効果がでるまで2〜3ヵ月はかかりますが、この行動療法で歯や顎の不快症状やトラブルを未然に防ぐことができます。