意外と患者様には知られてないのかもしれません。
保険治療でも、第一大臼歯を白い被せ物ができるのです。
ただし、条件があります。
①下顎の第一大臼歯に限られます。
②上下顎両側の第二大臼歯が4本全て残っており、左右の噛み合わせがしっかりとしている。
③過剰な噛み合わせの力が白い被せ物に加わらない。
この3つの条件を全て満たしたものに限って保険治療で下の第一大臼歯の白い被せ物が認められています。
この白い被せ物は、CAD/CAM冠と呼ばれ、歯の形をプログラミングされたコンピューターと繋がった機械が
強化プラスチック(硬質レジン)のブロックを削りだして歯の形の被せ物をつくるのです。
上下の小臼歯は、もうすでにこのCAD/CAM冠で白い被せ物を保険治療で出来るのですが、
2017年12月から、上記の3条件で第一大臼歯もできるようになったのです。
ただ、私の経験上、第一大臼歯のCAD/CAM冠は適応症が非常に限られてくると思います。
保険治療でのCAD/CAM冠は硬質レジンといわれる強化プラスチックなので噛み合わせの部分がすり減ってくる
ということと、割れる可能性があります。
また、日常的にくいしばりや歯ぎしりのある患者様が結構多いので、無意識に過剰な噛み合わせの力が被せ物にかかることが多いのです。
なので、かなり慎重に適応症か検討しないと後々、不具合がでることがあります。
奥歯の一番力の掛かる場所(第一大臼歯)に硬いといえどもプラスチックが材料の被せ物なので、
仕方がないのかもしれません。
自費診療にはなりますが、材料面でやはり金合金やセラミックが一番実績があり安心して使えます。